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技能実習法に基づき監理団体1団体の許可取消し、実習実施者2社の計画認定取消し 虚偽の監査報告や人権侵害が理由

法務省・出入国在留管理庁と厚生労働省は2026年10月27日、技能実習法に基づく行政処分を公表しました。監理団体1団体の許可取消しと2団体への改善命令、実習実施者2社の技能実習計画の認定取消しと2社への改善命令です。処分理由と、受入れ企業が確認しておきたい点を整理します。

対象読者
技能実習生を受け入れている、または受入れを検討している中小企業の人事・総務担当者
難易度
基本
所要時間
読了4分
最終確認日

この記事のポイント

  • 監理団体1団体が許可取消し、2団体が改善命令。理由は、基準どおりの監査をしていないことや、事実と異なる監査報告書を外国人技能実習機構に提出したことなど
  • 実習実施者は2社が技能実習計画の認定取消し、2社が改善命令。理由は、外国人に不法就労活動をさせたこと、技能実習生の人権を著しく侵害する行為、認定計画どおりに実習を行わせていないことなど
  • 受入れ企業は、監理団体の監査が実際に行われているか、認定計画どおりに実習が行われているかを自社で点検しておきたい

法務省・出入国在留管理庁と厚生労働省は2026年10月27日、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)に基づき、監理団体と実習実施者(技能実習生を受け入れる企業)に対する行政処分を行ったと公表しました。

処分の概要

対象 処分 件数
監理団体 許可の取消し 1団体
監理団体 改善命令 2団体
実習実施者 技能実習計画の認定の取消し 2社
実習実施者 改善命令 2社

処分はいずれも2026年10月27日付です。団体名・企業名は厚生労働省の発表資料に掲載されています。

主な処分理由

公表資料の別紙に記載された理由は、次のとおりです。

監理団体

  • 複数の傘下の実習実施者に対し、法令の基準に基づく監査を実施していなかった。事実と異なる内容の監査報告書を外国人技能実習機構に提出した(許可の取消し)
  • 法令に従った技能実習計画の作成指導や、監査を適切に行っていなかった(改善命令)
  • 監査を適切に行わず、それを隠す目的で虚偽の監査報告書を提出した。認定計画に従って実習監理を行っていなかった(改善命令)

実習実施者

  • 事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた(認定の取消し)
  • 技能実習生の人権を著しく侵害する行為を行った(認定の取消し、改善命令)
  • 認定計画に従って技能実習を行わせていなかった(改善命令)

受入れ企業が確認しておきたいこと

技能実習計画の認定を取り消されると、その計画に基づく技能実習は続けられなくなります。実習実施者として、日ごろから次の点を確認しておくことが大切です。

  • □ 監理団体の定期監査が実際に行われ、指摘事項に対応しているか
  • □ 認定計画の内容(業務・時間・場所・指導体制)と実際の実習が一致しているか
  • □ 技能実習生の在留カードを確認し、計画外の業務や事業所で働かせていないか
  • □ パスポートや在留カードの預かり、外出の制限など、人権を侵害する扱いをしていないか
  • □ 賃金・労働時間・休日が労働関係法令どおりか

外国人雇用全般の手続きは「外国人雇用の手続き」、在留期間の管理は「在留期間の更新」で解説しています。労働基準監督署による監督指導の状況は「技能実習生・特定技能外国人を雇う事業場の7割超で法令違反」も参考にしてください。

まとめ

今回の処分では、監理団体による虚偽の監査報告と、受入れ企業による不法就労・人権侵害が理由となりました。監理団体に任せきりにせず、受入れ企業自身が実習の実態を点検しておくことが求められます。

この記事に出てくる用語

技能実習
開発途上地域などへの技能移転による国際協力を目的に、外国人を実習生として受け入れる制度です。2027年4月1日に育成就労制度へ移行します。
在留カード
中長期在留者に交付される身分証明書で、氏名、在留資格、在留期間、就労制限の有無などが記載されています。外国人を雇うときは、原本で在留資格と就労の可否を確認します。
労働基準監督署
労働基準法・労働安全衛生法などが守られているかを監督する厚生労働省の機関です。36協定や就業規則の届出先で、労災保険の給付の窓口でもあります。

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出典・参考資料

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