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南海トラフ地震臨時情報が出たときの社内連絡文をAIで事前に用意する:注意・警戒・解除の3種類と、取引先・来訪者向けの案内

南海トラフ地震臨時情報は、発表後すぐに社員へ会社の対応を伝える必要があります。巨大地震注意・巨大地震警戒・対応期間の終了の3種類の社内連絡文と、取引先・来訪者向けの案内を、生成AIで平時に下書きしておく手順、プロンプト例、内閣府・気象庁の情報と照らす確認点を解説します。

対象読者
南海トラフ地震臨時情報が出たときの社内ルールを決め、社員や取引先への連絡文のひな形を用意しておきたい、従業員30〜300名の企業の総務担当者
難易度
実務
所要時間
読了8分
最終確認日

この記事のポイント

  • 臨時情報の連絡文は、発表されてから考えるのでは間に合わない。社内ルールを決めたうえで、注意・警戒・終了の3種類の文面をAIで平時に下書きしておく
  • 臨時情報は「必ず地震が起きる」という予知ではない。用語と対応期間は気象庁・内閣府の説明と照らして人が確認し、不安をあおる表現を取り除く
  • 社員の氏名・連絡先・住所や拠点の詳細な位置はAIに入力しない。文面は安否確認サービスやメールの下書きに登録し、訓練で実際に送ってみる

南海トラフ地震臨時情報は、最短で2時間程度で発表されます。発表されると、社員から「明日は出社するのか」「出張はどうするのか」という問い合わせが一斉に来ます。そのときに連絡文を一から書いていては、判断も周知も遅れます。

内閣府のガイドライン(2025年8月改訂)は、「臨時情報が発表された時の対応は、あらかじめ決めておく」ことが極めて有効だとしています。この記事では、会社の対応ルールを決めたうえで、連絡文のひな形を生成AIで平時に下書きしておく手順を解説します。臨時情報の仕組みと社内ルールの決め方は南海トラフ地震臨時情報が出たら会社はどうするかを参照してください。

AIに任せること・任せないこと

区分 内容
AIに任せる 連絡文の型(注意・警戒・終了)、件名の案、短文版(チャット・SMS向け)、やさしい日本語版や英語版の下書き
人が確認する 会社の対応の内容(出社・出張・イベントの判断)、臨時情報の用語と対応期間、連絡の手段と送信者
AIに入力しない 社員の氏名・電話番号・住所、拠点の詳細な位置や警備の情報、取引先の担当者名

連絡先などの個人情報は、個人情報保護委員会の注意喚起を踏まえ、生成AIには入力しません。文面の中の拠点名や日付は「____」の差し込み欄で作ります。

前提:会社の対応ルールを先に決める

AIは文面を整えることはできますが、会社としてどう動くかは決められません。連絡文を作る前に、次の項目を「巨大地震注意」と「巨大地震警戒」に分けて決めておきます。

項目 注意の場合の例 警戒の場合の例
出社 通常どおり。津波浸水想定区域の拠点は時差出勤 事前避難対象地域の拠点は1週間テレワーク
出張・外出 被害想定地域への出張は上長の判断 被害想定地域への出張は原則延期
来客・イベント 安全確保策を確認して実施 社外向けイベントは延期
備えの再確認 備蓄・避難経路・連絡手段の点検 同左に加え、重要データのバックアップを確認

手順1:3種類の連絡文を作らせる

南海トラフ地震臨時情報が発表されたときに、会社から全社員に送る連絡文の型を作ってください。
種類:
1 巨大地震注意が発表されたとき
2 巨大地震警戒が発表されたとき
3 対応期間が終わり、通常の体制に戻るとき
会社の対応(下の表のとおり):
(出社・出張・来客・備えの再確認について、注意と警戒の場合の対応を貼り付ける)
条件:
・冒頭に「臨時情報は地震の発生を予知するものではなく、可能性が平常時より高まったことを知らせる情報です」という趣旨を入れる
・拠点名、日付、対応期間、問い合わせ先は「____」の差し込み欄にする
・「必ず」「確実に」など、不安をあおる表現や断定は使わない
・揺れを感じたらすぐに身を守ること、津波の危険がある場所ではすぐに避難することを入れる
・各文面に、200字以内の短文版(チャット・SMS用)を付ける

手順2:用語と期間を一次情報と照らす

AIの文面には、用語の取り違えや対応期間の誤りが入ることがあります。次の点を、気象庁と内閣府の説明で確認します。

確認する点 照らす情報
キーワードの名称(調査中・巨大地震警戒・巨大地震注意・調査終了) 気象庁「南海トラフ地震臨時情報の発表条件」
対応期間(注意は1週間程度、警戒は1週間の後にさらに1週間の注意など) 内閣府「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」
「後発の地震が起きるかは不確実」という説明 内閣府のガイドライン改訂の概要
事前避難対象地域 拠点や社員の住む市町村の地域防災計画

ガイドライン改訂の概要では、臨時情報の発表後、準備が整い次第、内閣府・気象庁の合同記者会見で情報の内容と防災対応が説明されるとしています。連絡文の1通目は会見を待たずに送り、2通目で会見の内容を踏まえて補足する、という2段構えにしておくと、判断が遅れません。

手順3:社外向けの案内も作っておく

社員向けとは別に、取引先や来訪予定者に送る文面も用意します。

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)の発表を受けて、来訪予定の取引先に送る案内の型を作ってください。
・当社の対応期間中は、____事業所での打合せをオンラインに切り替えたいこと
・相手の判断で延期してもよいこと
・連絡先は「____」の差し込み欄にする
・丁寧だが短く、300字以内

イベントの中止・延期の案内、配送や納期への影響の連絡など、自社の業種で出しそうな文面を洗い出して、型を増やします。ホームページに載せるお知らせの型も用意しておくと、電話での問い合わせを減らせます。

社外向けの文面では、社内の判断基準や拠点ごとの体制の詳細まで書く必要はありません。相手に影響すること(打合せの形式、納期、問い合わせ先)に絞り、対応期間が終わったら同じ相手に再開の連絡をします。

手順4:登録して訓練で使う

できた文面は、安否確認サービスの一斉配信テンプレート、メールの下書き、チャットの定型文に登録します。送信できる人(総務部長・総務担当・代理)と、送信の承認者を決めておきます。安否確認の仕組みは安否確認の仕組みづくりを参照してください。

年1回の防災訓練で、臨時情報の発表を想定して実際に配信してみると、文面の長さや分かりにくい言葉に気づけます。訓練の組み立ては防災訓練のシナリオと振り返りをAIで作るも参考にしてください。外国籍の社員がいる職場では、やさしい日本語版も用意します(→外国人従業員向けの社内文書を「やさしい日本語」にAIで書き換える)。

よくある失敗

  • 会社の対応を決めないまま文面だけ作り、発表時に「詳細は追って連絡」としか送れない
  • AIの文面の「巨大地震が発生するおそれが高い」などの断定的な表現をそのまま使い、社員の不安を大きくする
  • 対応期間の終了の連絡を出し忘れ、テレワークや出張の制限がいつまで続くのか分からなくなる
  • 社員の連絡先一覧を貼り付けて「配信リストを整えて」と頼んでしまう

まとめ

  • 連絡文は発表後に考えるのではなく、会社の対応ルールを決めたうえで平時に用意する
  • AIには注意・警戒・終了の3種類の型と短文版、社外向けの案内を作らせる
  • 用語と対応期間は気象庁・内閣府の説明で確かめ、不安をあおる表現を除く
  • 個人情報は入力しない。文面は配信ツールに登録し、訓練で実際に送ってみる

防災・BCPの連絡業務にAIをどう組み込むか相談したいときは、Otsumu株式会社のAIツール診断をご利用ください。

この記事で使えるテンプレート

DOCX 総務 南海トラフ地震臨時情報 社内対応手順表 南海トラフ地震臨時情報(調査中・巨大地震注意・巨大地震警戒)が発表されたときに、誰が判断し、何時間以内に何を社員へ伝え、出社・出張・来客をどう扱うかを1枚にまとめる手順表です。注意と警戒で分けた対応表、初動の時系列、連絡文の短文例、対応期間の記録欄を付けています。

この記事に出てくる用語

安否確認
地震などの災害が起きたとき、従業員とその家族の安全や出社の可否を会社が確認することです。連絡網や安否確認サービスを使い、発動基準と手順を事前に決めておきます。
南海トラフ地震臨時情報
南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、大規模な地震が起きる可能性がふだんより高まったと評価されたときに、気象庁が発表する情報です。「巨大地震警戒」と「巨大地震注意」などがあります。
BCP
「Business Continuity Plan」の略で、地震・水害・感染症・システム障害などの緊急事態が起きても、重要な業務を止めない、または早く再開するための計画です。

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出典・参考資料

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