10月は年次有給休暇取得促進期間 取得率は過去最高66.9%も政府目標70%に届かず
厚生労働省は2026年9月30日、10月を「年次有給休暇取得促進期間」として集中的な広報を行うと発表しました。令和6年の取得率は66.9%で過去最高ですが、政府目標の70%(令和10年まで)には届いていません。計画的付与・時間単位年休の活用と、年度末に向けた確認事項を整理します。
- 対象読者
- 年次有給休暇の管理を担当する、従業員30〜300名の企業の労務担当者・経営者
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この記事のポイント
- 厚生労働省は毎年10月を「年次有給休暇取得促進期間」とし、2026年も特設サイトやポスターなどで集中的に広報している
- 令和6年の年休取得率は66.9%で過去最高。政府は令和10年までに70%とする目標を掲げている
- 取組例として、労使協定による「計画的付与制度」と「時間単位年休」の活用が挙げられている
厚生労働省は2026年9月30日、**10月を「年次有給休暇取得促進期間」**として、年次有給休暇(年休)の取得促進に向けた集中的な広報を行うと発表しました。年休は、正社員・パートタイム労働者・シフト制で働く人などの区分に関係なく、法律の要件を満たすすべての労働者に与えられるものです。
取得率と政府目標
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 令和6年の年休取得率 | 66.9%(過去最高) |
| 政府目標 | 令和10年までに取得率70% |
| 目標の根拠 | 「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(令和6年8月2日閣議決定) |
取得率は過去最高となったものの、目標にはまだ届いていない状況です。
厚生労働省が挙げる取組例
発表(リーフレット)では、年休を取りやすい環境づくりの例として次の2つが挙げられています。
| 制度 | 内容 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 計画的付与制度 | 年休のうち5日を除いた残りの日数について、会社が取得日を計画的に割り振る | 労使協定の締結 |
| 時間単位年休 | 原則1日単位の年休を、年5日の範囲内で時間単位で取得できるようにする | 労使協定の締結 |
計画的付与は、夏季や年末年始の一斉休業、閑散期の交代取得などに使われます。時間単位年休は、通院や子どもの学校行事などで数時間だけ抜けたいときに便利です。
年度の後半に確認したいこと
10月は、年度の後半に入り年休の取得状況を見直すのによい時期です。
- 年10日以上の年休が付与される人について、付与日から1年以内に5日を取得できているか確認する(→年5日の年休取得義務)
- 取得が進んでいない人には、時季の希望を聞いて取得日を決める(時季指定)準備をする
- 年末年始や閑散期に、計画的付与を使った一斉休暇を検討する
- 時間単位年休を導入する場合は、労使協定と就業規則を整える(→時間単位の年休の導入)
自社の付与日数や残日数の確認には、有給休暇の付与日数計算ツールも使えます。
この記事に出てくる用語
- 計画的付与
- 労使協定を結び、年次有給休暇のうち5日を超える部分について、会社があらかじめ取得日を決めて与える制度です。
- 就業規則
- 労働時間・賃金・退職などの労働条件や職場のルールを定めた規則です。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、作成して労働基準監督署に届け出る義務があります。
- 時間単位年休
- 労使協定を結ぶことで、年次有給休暇を1時間単位で取得できるようにする制度です。年5日分が上限です。
- 年次有給休暇
- 一定期間働いた労働者に与えられる、賃金が支払われる休暇です。6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤すると10日付与され、勤続に応じて最大20日まで増えます。
- 労使協定
- 会社と、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)との間で結ぶ書面の協定です。法律の原則を例外的に変える効果があります。