競業避止に関する合意書(退職後の競業制限・有効性の注意つき)【無料テンプレート】
退職後の競業を制限する合意書のひな形です。守るべき会社の利益、制限する期間・地域・行為の範囲、代償措置を記入する形にしています。職業選択の自由との関係で有効性が厳しく判断されるため、使う前に確認する点を解説しています。
- 形式
- DOCX
- 使う場面
- 営業秘密や重要な顧客情報に深く関わる従業員が退職するときなど、退職後の競業を一定の範囲で制限する必要があるとき
- 最終確認日
- 2026年10月29日
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このテンプレートについて
競業避止の合意は、退職後に同業他社へ転職したり、同じ事業を始めたりすることを一定の範囲で制限する約束です。退職後の従業員には職業選択の自由(憲法22条)があるため、制限が広すぎる合意は公序良俗(民法90条)に反して無効と判断されることがあります。合意書があれば必ず有効になるわけではない点を前提に使ってください。
経済産業省の参考資料「競業避止義務契約の有効性について」は、判例をもとに、①守るべき企業の利益があるか、②従業員の地位、③地域的な限定、④競業避止義務の存続期間、⑤禁止される競業行為の範囲、⑥代償措置が講じられているか、といった点が判断のポイントになると整理しています。判例は個別の事情で結論が分かれるため、どのような書き方なら有効かは一概には言えないともされています。
使う前に確認すること
- 対象者を絞る:全員に一律で求めるのではなく、営業秘密や重要な顧客情報に実際に関わる人に限ります。
- 守るべき利益を具体的に書く:「営業上の秘密」だけでなく、どの技術・顧客・ノウハウを守りたいのかを記入します。
- 期間・地域・行為を限定する:「同業他社への転職すべて」ではなく、特定の顧客への営業や、特定の製品の開発への従事など、必要な範囲に絞ります。
- 代償措置を検討する:在職中の手当や退職時の一時金など、制限に見合う措置があるかは有効性の判断で考慮されます。
記入時の注意
- 違約金を定めない:違反した場合の違約金や損害賠償額をあらかじめ決めることは、労働基準法16条に反するおそれがあります。
- 退職金の減額・不支給:違反を理由に退職金を減額する場合は、退職金規程に根拠が必要で、その運用も個別に厳しく判断されます。
- 専門家に確認する:内容が自社の事情に合っているか、署名前に弁護士などの専門家に確認することをおすすめします。秘密保持だけを確認したい場合は「秘密保持誓約書(退職時)」を使います。
内容のプレビュー
競業避止に関する合意書
__________(以下「会社」という。)と__________(以下「本人」という。)は、本人の退職後の競業の制限について、次のとおり合意する。
第1条(目的)
本合意は、本人が在職中に関わった会社の次の利益を守るため、必要な範囲で退職後の競業を制限することを目的とする。
守るべき会社の利益(具体的に記入):____________________
(例:〇〇製品の製造ノウハウ、〇〇地域の主要取引先との取引条件に関する情報)
第2条(本人の地位・担当業務)
本人の退職時の地位・担当業務:____________________
第3条(制限する行為)
本人は、次の期間、次の地域において、次の行為を行わない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 退職日の翌日から__か月間 |
| 地域 | ________(例:〇〇県内、または地域の限定なし。その理由:____) |
| 制限する行為 | □会社の顧客(別紙に記載した顧客)に対する、会社と競合する商品・サービスの営業 □会社と競合する〇〇事業の開発業務への従事 □会社と競合する事業の開業 □その他(________) |
| 制限しない行為 | 上記以外の就職・転職・業務への従事 |
第4条(代償措置)
会社は、本合意による制限に対する代償として、次の措置を講じる(講じた)。
□在職中の手当(名称:____ 月額____円 支給期間:____)
□退職時の一時金(____円、支払日:____年__月__日)
□その他(____________)
第5条(事前の相談)
本人は、第3条の制限に当たるか判断に迷う就職・業務を予定する場合、会社の担当窓口(________)に相談することができる。会社は、相談を受けた日から__日以内に回答する。
第6条(秘密保持との関係)
本合意は、本人が別に誓約した秘密保持の義務に影響しない。
第7条(協議)
本合意に定めのない事項や、解釈に疑義が生じた事項は、会社と本人が誠実に協議して解決する。
本合意の成立を証するため本書2通を作成し、会社と本人が各1通を保有する。
____年__月__日
| 区分 | 記入欄 |
|---|---|
| 会社(所在地・名称・代表者) | ________________ |
| 本人(住所) | ________________ |
| 本人(氏名・自署) | __________ |
社内確認欄(本人には交付しない控え用)
| 確認項目 | 確認 |
|---|---|
| 対象者は営業秘密・重要な顧客情報に実際に関わっていたか | □ |
| 守るべき利益を具体的に記載したか | □ |
| 期間・地域・行為は必要な範囲に限定したか | □ |
| 代償措置の内容を検討・記載したか | □ |
| 違約金・損害賠償額の予定を定めていないか | □ |
| 専門家に内容を確認したか | □ 確認日:____ |