生成AI利用規程(ひな形・入力禁止情報の区分表と利用申請書つき)【無料テンプレート】
社員が業務で生成AIサービスを使うときのルールを定める社内規程のひな形です。利用できるサービスの承認、入力してはいけない情報の区分表、生成物の確認と著作権の注意、問題が起きたときの報告までを条文にし、サービスの利用申請書をつけています。
- 形式
- DOCX
- 使う場面
- 社員が業務でChatGPTなどの生成AIサービスを使い始める前、使ってよいサービスや入力してはいけない情報を社内で決めるとき、規程の年1回の見直しのとき
- 最終確認日
- 2026年10月29日
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このテンプレートについて
社員が個人の判断で生成AIサービスを使い始めると、顧客情報や社外秘の資料がそのまま入力されたり、確認しないまま生成物が社外に出たりするおそれがあります。このひな形は、①使ってよいサービスを会社が承認する、②入力してはいけない情報を区分で決める、③生成物は人が確認してから使う、④問題が起きたらすぐ報告する、の4点を条文にした社内規程です。末尾に、サービスの利用申請書をつけています。
根拠となる公的な考え方
- 個人情報の入力:個人情報保護委員会の注意喚起(令和5年6月2日)は、個人情報を含むプロンプトを入力する場合は利用目的の達成に必要な範囲内かを十分に確認すること、あらかじめ本人の同意を得ずに個人データを入力し、それが応答結果の出力以外の目的で取り扱われる場合は個人情報保護法に違反する可能性があるため、サービス提供事業者が入力された個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認することを求めています。規程第6条・第7条はこれに対応します。
- 著作権:文化庁の「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」は、業務でAIを使う利用者に、利用規約の確認、生成AIの利用に関する内部ルールの策定、従業員への著作権教育、生成物を利用する前に既存の著作物と類似していないかの確認(インターネット検索の活用など)を勧めています。規程第8条・第9条はこれに対応します。
- 全体の考え方:AIの利用者が気をつける事項は、総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」や、デジタル庁のリスク対策ガイドブックも参考になります。
使い方
- 第4条の「利用を認めるサービス」は、管理部門が利用規約・入力データの学習利用の有無・データの保存場所を確認したうえで、別表2に記入します。
- 別表1(入力禁止情報の区分表)は、自社の個人情報取扱規程や情報セキュリティ基本規程の情報区分に合わせて書き換えます。
- 部署で新しいサービスを使いたいときは、利用申請書で申請してもらい、承認したら別表2に追加します。
- サービスの規約や機能は頻繁に変わるため、年1回以上、別表2を見直します。
記入時の注意
- 規程の名称は「ガイドライン」「利用基準」でも構いません。懲戒の対象にするかどうかは、就業規則の懲戒規定との関係を確認して決めます。
- 「機械学習に使わない設定」や「法人向けプラン」の内容はサービスごとに異なります。承認の際は、その時点の利用規約・設定画面を確認し、確認日を別表2に残します。
- このひな形は一般的な例です。自社の業務内容、情報区分、就業規則に合わせて修正し、必要に応じて社会保険労務士・弁護士などの専門家に確認してください。
内容のプレビュー
生成AI利用規程
第1章 総則
第1条(目的)
この規程は、従業員が業務において生成AIサービスを利用する場合の遵守事項を定め、情報の漏えい、権利侵害および誤った情報による損害を防ぎつつ、業務の効率化を図ることを目的とする。
第2条(定義)
この規程において、次の用語の意味は以下のとおりとする。
- 生成AIサービス:利用者の指示(プロンプト)に応じて文章・画像・音声・プログラム等を生成するAIを利用したサービス(社内システムに組み込まれたものを含む)
- 入力情報:生成AIサービスに入力、貼り付けまたはアップロードする文章・ファイル・画像等
- 生成物:生成AIサービスが出力した文章・画像・プログラム等
第3条(適用範囲)
この規程は、役員、正社員、契約社員、パートタイマー、派遣労働者その他会社の業務に従事するすべての者(以下「従業員」という。)に適用する。私物の端末や個人のアカウントで業務に関する生成AIサービスを利用する場合も同様とする。
第2章 利用できるサービス
第4条(利用を認めるサービス)
- 従業員が業務で利用できる生成AIサービスは、会社が承認し別表2に掲げたものに限る。
- 会社は、サービスを承認するにあたり、利用規約、入力情報の機械学習への利用の有無、入力情報の保存期間・保存場所、契約形態(個人向け・法人向け)を確認する。
- 別表2に掲げていないサービスを業務で利用しようとする者は、利用申請書により____部に申請し、承認を得なければならない。
第5条(アカウントと設定)
- 従業員は、会社が発行または指定したアカウントで生成AIサービスを利用する。
- 入力情報を機械学習に利用しない設定がある場合は、その設定を有効にして利用する。
- 退職・異動等で利用の必要がなくなったときは、____部がアカウントを停止する。
第3章 入力情報の取扱い
第6条(入力してはならない情報)
従業員は、別表1で「入力禁止」とした情報を、生成AIサービスに入力してはならない。
第7条(個人情報の入力)
- 個人情報を含む情報は、原則として生成AIサービスに入力しない。氏名等を削除または置き換えて、特定の個人を識別できない状態にしてから入力する。
- 業務上やむを得ず個人情報を入力する場合は、事前に個人情報保護管理者の承認を得るものとし、承認にあたっては、利用目的の範囲内であること、および入力した個人データがサービス提供事業者により応答の出力以外の目的(機械学習等)に利用されないことを確認する。
- 個人番号(マイナンバー)、健康情報、人事評価・懲戒に関する情報その他の要配慮個人情報を含む情報は、前項の承認の対象とせず、入力してはならない。
第4章 生成物の取扱い
第8条(内容の確認)
- 生成物には、事実と異なる内容、古い情報、偏った表現が含まれることがある。従業員は、生成物を業務に使う前に、内容の正確性を自ら確認しなければならない。
- 法令、制度、数値、日付、固有名詞については、官公庁の公表資料など元の情報で確認する。
- 生成物を利用した結果についての責任は、利用した従業員および所属部署が負う。
第9条(著作権等への配慮)
- 他人の著作物(文章、画像、ロゴ等)を、それと類似した生成物を作る目的で入力してはならない。
- 生成物を社外に公開・配布する場合(Webサイト、広告、提案書、SNS等)は、既存の著作物や商標と類似していないかを、インターネット検索等により確認する。
- 特定の作家・作品・ブランドの名称を指定して、その作風に似せた生成物を作らせ、社外向けに利用してはならない。
第10条(社外への表示)
生成物を社外に提供する場合、取引先との契約や業界のルールで生成AIの利用の明示が求められているときは、それに従う。
第5章 管理と報告
第11条(管理体制)
- この規程の管理責任者は____とし、____部が事務を行う。
- 管理責任者は、別表2の見直し、従業員への教育、利用状況の確認を行う。
第12条(教育)
会社は、生成AIサービスを利用する従業員に対し、この規程の内容、情報の取扱い、著作権の基礎について、利用開始時および年1回以上教育を行う。
第13条(報告)
従業員は、次のいずれかに該当することを知ったときは、直ちに所属長および____部に報告しなければならない。
- 入力禁止の情報を入力した、またはそのおそれがあるとき
- 生成物について、取引先や第三者から権利侵害や誤りの指摘を受けたとき
- アカウントの不正利用が疑われるとき
第14条(違反時の措置)
この規程に違反した者については、就業規則第__条に基づき、懲戒処分の対象とすることがある。
第15条(改廃)
この規程の改廃は、____の決裁により行う。
附則 この規程は____年__月__日から施行する。
別表1 入力情報の区分表
| 区分 | 例 | 入力の可否 |
|---|---|---|
| 公開済みの情報 | 自社Webサイト・プレスリリースの内容、公表済みの法令・制度の情報 | 入力可 |
| 一般的な業務情報 | 個人や取引先を特定できない社内文書の下書き、議事録の要約(氏名を除いたもの) | 承認済みサービスで入力可 |
| 社外秘の情報 | 未公表の業績・計画、見積・原価、取引条件、契約書の本文 | 原則入力禁止(____の承認がある場合のみ、学習に利用されない設定のサービスで可) |
| 個人情報 | 顧客・応募者・従業員の氏名、連絡先、住所、写真 | 原則入力禁止(第7条第2項の承認がある場合のみ) |
| 特に機微な情報 | マイナンバー、健康診断・病歴、人事評価・懲戒の情報、給与額、口座番号 | 入力禁止 |
| 認証情報 | パスワード、APIキー、アクセストークン | 入力禁止 |
| 他社から預かった情報 | 秘密保持契約の対象となる情報 | 入力禁止(契約で許されている場合を除く) |
別表2 利用を認める生成AIサービス
| サービス名 | 契約形態(個人向け・法人向け) | 学習利用の有無・設定 | 利用できる部署・業務 | 確認日 | 承認者 |
|---|---|---|---|---|---|
| ____ | ____ | ____ | ____ | ____ | ____ |
| ____ | ____ | ____ | ____ | ____ | ____ |
生成AIサービス 利用申請書
申請日:____年__月__日
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者(所属・氏名) | ________ |
| サービス名・提供事業者 | ________ |
| 利用したい業務・目的 | ________ |
| 利用する人数・部署 | ________ |
| 契約形態・費用 | □ 無料 □ 有料(月額____円) □ 個人向け □ 法人向け |
| 入力する予定の情報(別表1の区分) | □ 公開済み □ 一般的な業務情報 □ 社外秘 □ 個人情報 |
| 入力情報の機械学習への利用 | □ 利用されない(規約・設定で確認) □ 利用される □ 不明 |
| 入力情報の保存期間・保存場所 | ________ |
| 利用規約の確認日 | ____年__月__日 |
| 審査 | 内容 |
|---|---|
| 審査結果 | □ 承認 □ 条件付き承認(条件:____) □ 不承認 |
| 審査者・承認日 | ______ ____年__月__日 |
| 別表2への追加 | □ 済 |