改正労働安全衛生法 高年齢者の労災防止の努力義務化・個人事業者等の安全対策
2025年5月公布の改正労働安全衛生法が段階的に施行され、2026年4月から高年齢者の労働災害防止措置が事業者の努力義務になりました。個人事業者等を含めた安全対策も順次義務化されます。
施行日
2026年4月1日
施行済
- 対象企業
- 全事業者(高年齢者の労災防止)/建設業・造船業・製造業の元方事業者など(混在作業の措置)
- 根拠法令
- 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)
- 対応期限
- 個人事業者等の災害報告は2027年1月1日、作業場所管理事業者の措置等は2027年4月1日施行
- 最終確認日
- 2026年10月28日
会社がやること
何が変わったか
改正労働安全衛生法(令和7年法律第33号)は、2025年5月14日に公布され、2026年度から本格的に施行されています。主な項目と施行日は次のとおりです。
| 施行日 | 内容 |
|---|---|
| 2026年4月1日 | 高年齢者の労働災害防止のための措置が事業者の努力義務に(エイジフレンドリー指針に基づく取組) |
| 2026年4月1日 | 建設業・造船業・製造業の元方事業者が混在作業場所で講ずる措置の対象を、個人事業者等を含む作業従事者に拡大 |
| 2026年4月1日 | 化学物質の成分名が営業秘密の場合の代替化学名等の通知を容認 |
| 2026年10月1日 | 個人ばく露測定を作業環境測定士が行うことを明記 |
| 2027年1月1日 | 個人事業者等に発生した休業4日以上の業務上の死傷災害を労働基準監督署へ報告する制度の創設 |
| 2027年4月1日 | 個人事業者等自身への安全措置の義務づけ、作業場所管理事業者による連絡調整の義務づけ |
| 2028年4月1日 | 50人未満の事業場のストレスチェック義務化 |
あわせて、労働施策総合推進法の改正により、2026年4月から職場における治療と仕事の両立支援のための措置が事業主の努力義務になっています。
対象
高年齢者の労災防止は、業種・規模を問わずすべての事業者が対象です。混在作業に関する措置は、主に建設業・造船業・製造業の元方事業者や、自社の作業場所で他社・個人事業者が作業する会社に関係します。
会社がやること
- 高年齢者対策:エイジフレンドリー指針は、①経営トップの方針表明と体制整備、②リスクアセスメント、③設備・作業管理の改善、④健康・体力の状況把握、⑤安全衛生教育などを求めています。転倒防止(段差解消・照明)や腰痛予防から始めると取り組みやすいでしょう
- 個人事業者等の把握:業務委託で社内に常駐・出入りする個人事業者がいる場合、2027年からの災害報告や連絡調整の対象になる可能性があります。名簿を整えておきましょう
- 治療と仕事の両立:がんや持病の治療をしながら働く従業員の相談窓口や、休暇・短時間勤務の運用を確認します
注意点
- 努力義務であっても、労働災害が起きた場合には取組状況が問われることがあります
- 化学物質を扱う事業場は、SDS(安全データシート)の通知義務違反への罰則の創設など、別途の改正があります。詳細は所轄の労働基準監督署に確認してください