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社内報の記事をAIで作る:インタビューメモから記事にする手順と、氏名・写真を載せる前の確認

社内報・社内広報の記事を生成AIで作る手順を解説します。企画の切り口出し、インタビュー質問の準備、メモから記事への下書き、見出しとリードの整え方、本人確認の進め方、氏名・顔写真・家族の話題を載せる前の確認、AIに入力しない情報までまとめます。

対象読者
社内報や社内ポータルの記事づくりを兼任している、従業員30〜300名の企業の総務・人事担当者
難易度
基本
所要時間
読了8分
最終確認日

この記事のポイント

  • AIは「企画の切り口出し」「質問案づくり」「メモから下書き」「見出し案」に使う。取材そのものと事実確認は人が行う
  • 従業員の個人情報(住所・家族の詳細・健康の話題など)やマイナンバーはAIに入力しない。メモは氏名を「Aさん」に置き換えてから使う
  • 掲載前に本人へ原稿を見せ、氏名・顔写真・エピソードを載せてよいか確認する。社外にも公開する記事は同意の範囲を分けて取る

社内報は「出すと喜ばれるけれど、作る時間がない」業務の代表です。兼任の総務担当者が毎月記事を書くと、取材のメモを文章にするだけで半日かかることもあります。

この記事では、社内報・社内ポータルの記事を生成AIで作る手順を、企画から掲載前の確認まで順に紹介します。社内広報そのものの進め方は「社内広報・社内報の始め方」で解説しています。

AIに任せる作業と、人がやる作業

まず役割を分けます。社内報は従業員の名前や顔が出る媒体なので、「事実」と「本人の気持ち」に関わる部分は人が担当します。

工程 AIに任せる 人がやる
企画 切り口・連載テーマの案出し 会社として伝えたいことを決める
取材準備 質問案の作成 取材相手の選定と依頼
取材 ― 話を聞く、メモを取る
執筆 メモから下書き、見出し・リード案 事実の確認、言い回しの調整
掲載前 誤字・表記ゆれの確認 本人の確認、掲載可否の判断

AIが最も時間を減らせるのは「メモから下書き」です。一方で、AIは取材していない内容を「それらしく」補うことがあります。下書きは必ずメモと突き合わせます。

手順1:AIに入力しない情報を決める

取材メモには、思った以上に個人の情報が含まれます。入力する前に、次のルールで整えます。

メモの内容 扱い
氏名・社員番号 「Aさん」「営業部の社員」などに置き換える
住所・出身地の細かい地名・家族の名前 削除するか「家族」「地元」程度に丸める
健康・病気・休職の話題 入力しない。記事に載せるかも本人と慎重に決める
マイナンバー・給与・評価 入力しない(社内報の材料にもしない)
社外秘の売上・取引先名 社内ルールで可否を確認。迷えば「大手取引先」など一般化

個人情報保護委員会は、生成AIに個人情報を入力する場合の注意点を示しています。社内でAIを使うときのルールがない場合は、先に「生成AIの社内利用ガイドラインのつくり方」で入力禁止情報を決めてください。

取材を録音して文字起こしする場合は、取材の冒頭で録音と用途を伝え、了承を得ます。録音データの扱いは「会議の議事録をAIで作る運用ルール」と同じ考え方で決めておくと迷いません。

手順2:企画と質問案をAIと作る

連載の切り口を考えるときは、会社の状況を短く伝えて案を出させます。

あなたは従業員80名の製造業の社内報担当です。
社内報で「部署紹介」の連載を始めます。
・目的:部署同士で仕事内容を知り、相談しやすくする
・読者:工場と本社の従業員。スマートフォンで読む人が多い
・1回の記事は1,200字程度、写真2枚

連載の切り口を5案と、それぞれの取材で聞く質問を6問ずつ作ってください。
プライベートに踏み込む質問(家族構成、年齢、出身校など)は入れないでください。

質問案から、取材相手が答えにくそうなものは外します。「休日の過ごし方」なども、答えたくない人には無理に聞かない前提にしておきます。

手順3:メモから下書きを作る

取材メモを置き換え済みの状態で貼り、下書きを依頼します。

次の取材メモをもとに、社内報の記事を書いてください。

条件:
- 1,200字程度、です・ます調
- 冒頭にリード(3行以内)、本文は小見出し3つ
- メモにない事実・数字・発言を追加しない
- 発言の引用はメモの言葉をそのまま使い、言い換えない
- 誇張した表現(「圧倒的」「劇的」など)を使わない
- 最後に「メモから読み取れず、確認が必要な点」を箇条書きにする

取材メモ:
(Aさん・品質管理課。入社5年目。…)

「発言を言い換えない」という指示は重要です。AIは話し言葉を整えるときに意味を変えてしまうことがあり、本人が「そんなことは言っていない」と感じる原因になります。

見出しとタイトルは複数案から選ぶ

タイトルと小見出しは、5案ほど出させて人が選びます。人の名前をタイトルに入れるかどうかは、本人の確認後に決めます。

手順4:掲載前に本人と内容を確認する

下書きができたら、AIの出力を直したうえで必ず本人に原稿を見せます。確認してもらう点は次のとおりです。

  • 発言の内容とニュアンスが合っているか
  • 氏名(フルネームか名字だけか)、所属、写真を載せてよいか
  • 家族・趣味・過去の経歴など、載せたくない話題がないか
  • 社外(採用サイト・SNSなど)にも転載してよいか

社内報は社内向けでも、採用サイトやSNSに転載すると公開範囲が大きく変わります。社内掲載と社外公開の同意は分けて取るのが安全です。顔写真の掲載や退職後の扱い(記事を残すか削除するか)も、あらかじめ決めておきます。

画像・イラストの扱い

記事に使う画像をAIで作る場合や、ネット上の画像を使う場合は著作権に注意します。他人の著作物に似た画像をそのまま使うと、権利の侵害になる可能性があります。社内で撮影した写真や、利用条件を確認した素材を使うのが基本です。

よくある失敗と防ぎ方

失敗 起きること 防ぎ方
AIの下書きをそのまま掲載 取材していないエピソードが載る メモと1文ずつ突き合わせる
発言を「きれいに」直しすぎる 本人が違和感を持ち、次の協力が得られない 引用はメモの言葉のまま。直すのは語尾程度
本人確認を省く 載せたくない話題や写真が出てしまう 掲載前の確認を工程表に入れる
毎回ゼロから依頼する 文体がばらばらになる 条件を書いたプロンプトを保存し、使い回す

年間の掲載計画をAIで作る

社内報が続かない一番の理由は「次に何を載せるか決まっていない」ことです。年間の掲載計画を先に作っておくと、取材の依頼も早めにできます。

従業員80名の会社の社内報(月1回発行)の年間掲載計画を作ってください。
次の社内行事・時期を必ず入れてください:
4月 新入社員入社、6月 健康診断、10月 創立記念日、12月 年末年始の案内
連載は「部署紹介」「新入社員紹介」「社長メッセージ」の3つです。
表の列:月/特集/連載/取材が必要な相手(部署名まで)/準備開始の目安

AIが出した案には、実在しない行事や、繁忙期の部署への取材が入ることがあります。計画は各部署の繁忙期と照らし合わせ、取材をお願いする時期を調整します。健康診断や年末年始など、総務からのお知らせと重なる月は、案内文と記事を分けると読まれやすくなります(社内通知・お知らせ文をAIで作る)。

読まれているかを確かめる

社内ポータルに掲載する場合は、閲覧数や「読んだ」ボタンの数を記事ごとに記録します。よく読まれる記事の傾向(人の紹介、写真が多い、短い など)が分かれば、翌年の計画に反映できます。アンケートで感想を集める場合は、自由記述の分析にもAIが使えます(社内アンケートの設計と自由記述の分析)。

運用を続けるコツ

まとめ

  • AIは企画の切り口、質問案、メモからの下書き、見出し案に使う。取材と事実確認は人が行う
  • 氏名は置き換え、住所・家族・健康の話題やマイナンバーはAIに入力しない
  • 「メモにない事実を足さない」「発言を言い換えない」と指示し、下書きはメモと照合する
  • 掲載前に本人に原稿を見せ、氏名・写真・社外公開の可否を分けて確認する

社内報づくりや社内の情報発信を、AIでどこまで効率化できるか相談したいときは、Otsumu株式会社のAIツール診断をご利用ください。

出典・参考資料

この業務、AIでどこまで減らせるか診断します。Otsumu の「AIツール診断」で、自社の業務フローから自動化できる作業を洗い出します。

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