源泉徴収票のみなし提出の特例(給与支払報告書を出せば税務署への源泉徴収票の提出が不要に)
2027年1月1日以後に提出する令和8年分以後の給与所得の源泉徴収票は、市区町村に給与支払報告書を提出すれば税務署へ提出したものとみなされます。税務署提出用の源泉徴収票の作成が不要になり、提出範囲も給与支払報告書と同じになります。
施行日
2027年1月1日
あと64日
- 対象企業
- 給与を支払うすべての事業者(令和8年分以後の給与所得の源泉徴収票から)
- 根拠法令
- 所得税法(令和5年度税制改正による源泉徴収票のみなし提出の特例・提出範囲の見直し)
- 対応期限
- 令和8年分の給与支払報告書を2027年1月末の提出期限までに市区町村へ提出する
- 最終確認日
- 2026年10月29日
会社がやること
何が変わるか
これまで給与の支払者は、受給者の住む市区町村へ「給与支払報告書」を出すほか、所轄の税務署にも「給与所得の源泉徴収票」を出す必要がありました。令和5年度税制改正により、2027年1月1日以後に提出すべき源泉徴収票からは、市区町村に給与支払報告書を出せば、税務署に源泉徴収票を出したものとみなされます(源泉徴収票のみなし提出の特例)。
「2027年1月1日以後に提出すべき源泉徴収票」とは、令和8年分以後の源泉徴収票のことです。つまり、2026年12月の年末調整のあと、2027年1月に提出する分から変わります。
| 項目 | 令和7年分まで | 令和8年分から |
|---|---|---|
| 税務署への源泉徴収票 | 提出範囲に該当する分を提出 | 給与支払報告書を市区町村に出せば提出不要 |
| 市区町村への給与支払報告書 | 提出 | 提出(変更なし) |
| 本人への源泉徴収票の交付 | 全員に交付 | 全員に交付(変更なし) |
| 源泉徴収票の提出範囲 | 年末調整済みは給与500万円超など | 給与支払報告書と同じ |
提出範囲も給与支払報告書にそろう
源泉徴収票の提出範囲は、これまで「年末調整をした一般の受給者は給与の支払金額が500万円超」「役員は150万円超」などと決まっていました。改正後は給与支払報告書と同じく、年の中途で退職した人で、その年の給与の支払金額が30万円以下の場合を除く、すべての給与等が対象になります。
対象
給与を支払うすべての事業者が対象です。年の途中で退職した従業員の令和8年分の源泉徴収票も、2027年1月以後に他の分とまとめて提出する場合は、特例の対象として扱ってよいとされています。
会社がやること
- 給与支払報告書の提出:令和8年分は2027年1月末の提出期限までに、各市区町村へ給与支払報告書(総括表を含む)を提出します。eLTAX・光ディスク等・書面のいずれでもみなし提出の対象です
- ソフトの設定確認:税務署提出用の源泉徴収票を出力・提出しない運用に切り替えます。なお、eLTAXで源泉徴収票と給与支払報告書を同時に作成・提出できる「一元化機能」は2026年9月で終了しています
- 本人交付は継続:従業員への源泉徴収票の交付は、これまでどおり全員に必要です。電子交付も可能です
- 合計表:給与所得の源泉徴収票を税務署に出さなくても、退職所得の源泉徴収票や報酬・料金の支払調書などを税務署に出す場合は、法定調書合計表の提出が引き続き必要です。合計表には実際に税務署へ出す調書だけを記載します
年末調整の進め方は年末調整のやり方、住民税の流れは住民税の特別徴収で解説しています。
注意点
- 令和7年分以前は対象外:令和7年分の源泉徴収票を今から出す場合や訂正する場合は、従来どおり税務署と市区町村の両方に出します
- 訂正の方法:令和8年分以後は、給与支払報告書を訂正して市区町村に出し直せば、税務署への訂正分の提出は不要です。eLTAXでは提出区分を「訂正」として再提出します
- 電子的提出義務の判定:基準年(前々年)に税務署へ提出すべきだった源泉徴収票が30枚以上なら、給与支払報告書もeLTAX等での提出が必要です。この枚数は、みなし提出分も含め、改正前の提出範囲で数えます
- 税務署から「みなし提出された」旨の通知は届きません