中小企業者等の少額減価償却資産の特例 取得価額「30万円未満」から「40万円未満」へ
青色申告の中小企業者等が取得したパソコンや備品などを全額その年の損金にできる特例で、対象となる取得価額が30万円未満から40万円未満に引き上げられました。従業員数の要件は500人以下から400人以下になり、期限は2029年3月31日まで延長されています。
施行日
2026年4月1日
施行済
- 対象企業
- 青色申告をしている中小企業者等(常時使用する従業員400人以下など)
- 根拠法令
- 租税特別措置法第67条の5(令和8年度税制改正)
- 対応期限
- 2026年4月1日から2029年3月31日までに取得し事業に使った資産が対象
- 最終確認日
- 2026年10月28日
会社がやること
何が変わったか
中小企業者等が取得した少額の減価償却資産は、一定の要件のもとで、取得価額の全額をその事業年度の損金にできます(少額減価償却資産の特例)。令和8年度税制改正で、対象となる金額や会社の要件が見直されました。
| 項目 | 2026年3月31日までの取得 | 2026年4月1日以後の取得 |
|---|---|---|
| 1つあたりの取得価額 | 30万円未満 | 40万円未満 |
| 常時使用する従業員数の要件 | 500人以下 | 400人以下 |
| 年間の合計額の上限 | 300万円 | 300万円(変更なし) |
| 適用期限 | 2026年3月31日 | 2029年3月31日 |
事業年度が1年に満たない場合は、300万円を月数であん分した額が上限になります。
対象
例えば、2026年4月以後に1台35万円の業務用パソコンを購入した場合、改正前は特例の対象外でしたが、改正後は要件を満たせば全額をその事業年度の損金にできます。
青色申告書を提出する中小企業者(資本金1億円以下の法人など)や農業協同組合等で、常時使用する従業員数が400人以下の法人が対象です。出資金等が1億円超の組合等の特定法人は300人以下とされています。詳しい要件は国税庁のタックスアンサーで確認してください。
会社がやること
- 要件の確認:資本金・従業員数で特例を使えるか確認します。従業員数が400人に近い会社は特に注意が必要です
- 台帳の確認:2026年4月以後に取得した30万円以上40万円未満の資産(業務用パソコン、複合機、什器など)を固定資産台帳でチェックし、特例の対象として処理するか決めます
- 社内ルールの更新:備品購入の決裁基準や経理処理のマニュアルで「30万円未満」としている部分を見直します
- 管理は続ける:損金にした資産も、備品台帳で所在・使用者を管理しておくと、棚卸しや償却資産税の申告に役立ちます
注意点
- 10万円未満の少額資産、20万円未満の一括償却資産の制度は別の制度で、今回の改正の対象ではありません
- 特例を使った資産も、固定資産税(償却資産税)の申告対象になります
- 備品の管理方法は備品管理の記事を参考にしてください